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「…ふしぎな再会。」

5日ぶりとなる「こばと。」アニメ最終回後設定二次小説。


 ~概要~
・いおりょぎがついに登場!
・きよこば(藤本×小鳩)要素もきちんとあります。


 ~注意書き~
・かなりネタバレ含みます。(特に最終話の)
・契約などについて、設定をかなり決めさせていただいています。


 以上を読んだ上でよろしいかたは、続きからどうぞ~
 
 
 
小鳩が戻ってきてから2週間ぐらいが経った・・・
藤本は土日は必ず・平日も暇を見つけては小鳩の家に行っていた。
今日は土曜日。 藤本が小鳩の家に行くと―

 先客がいた―



「久しぶりだな。藤本」
「……」
なんでこいつがここにいるんだ… と思いながら藤本が睨んでいるのは……

一見すると、青い犬のぬいぐるみ・・・
しかし、藤本はこのぬいぐるみのようなものを知っていた―


「面倒くせぇがもう一度自己紹介しておくか。 俺の名前はいおりょぎだ」





 「…ふしぎな再会。」





「あ、あの…」

あれから無言のまま向かいあっていたいおりょぎと藤本…
その重苦しい空気に耐えられなくなったのか、小鳩がおそるおそる口を開いた… が…

「何でこいつがここに居るんだ」
「居ちゃ悪いのか」
「俺はお前についていい思い出がない」
「言ってくれんじゃねぇか…」

願い空しくどこか険悪なムードになってきた二人…
そんな二人を見た小鳩は慌てて―

「い、今お茶いれますから…… きゃあっ!」


お茶をいれようとして…見事にひっくり返した。




「大丈夫か?」
「相変わらずドジだな…」
「うう…」
見事なドジで、図らずも場の雰囲気を変えた小鳩。
そんな彼女を心配しているのは二人とも同じだが、藤本は明らかに心配そうな顔、いおりょぎは心配と呆れが混ざったような顔をしていた。


「ま、とりあえず本題に入るか」
「……」
いおりょぎがそう言うと、藤本は警戒した目を向けた。


「そんなに警戒しなくても、こばとには何も問題はねぇよ」
藤本の中に渦巻く感情を見透かしたように、いおりょぎが言った。
「ちょっと確認したい事があっただけだ」
「確認したいこと?」
「何だ?」
少しの間の後… いおりょぎが口を開いた。


「よもぎ保育園にいた連中と、最近連絡はとっているのか?」
「いや、ないが…」

“よもぎ保育園”という単語がでた途端、僅かに顔を曇らせる小鳩と、それに気づいて眉間の皺を増やした藤本―

「やっぱりそうか。藤本、今すぐ連絡しろ」
「どういうつもりだ」

藤本はいおりょぎを睨みつける―
その目を真っ直ぐ睨み返しながら、いおりょぎは言った。


「こばとについての記憶が戻ったか確認するためだ」





「戻ったか…だと…?」
「いおりょぎさん、それってどういう…」
藤本と小鳩が、明らかに驚いた声をあげる中、いおりょぎは落ち着いて言った。
「話は電話した後だ。あいつを信用していない訳じゃないが、確かめないことにはな…」

(どうやら電話してからじゃないと話にならないな…)
弁護士という仕事柄か、目の前の相手からむりやり話を聞くのは無理だと悟った藤本―  だが―
「連絡してもいいか?」
先に小鳩の気持ちを確認しようと、藤本は小鳩に尋ねた。

「はい! お願いします!」

小鳩の気持ちを確認し、清花先生に電話をかけた―

しばらく呼び出し音が続いたのち… 聞き慣れた優しい声がした―

「はい、よもぎ保育園です」
「清花先生ですか?」
「藤本くん? どうしたの?」
「あの…」

どう聞けばいい? と必死に考え、ふといい文句が浮かんだ。

「あのドジなやつから、連絡はありませんか?」

―しばらく電話の向こうの相手が沈黙し、やがて暗い声が聞こえてきた―


「ないの… あれっきりこばとちゃんからは、何も連絡がないわ…」


隣で息を呑んだ小鳩の肩の上に左手を乗せて、藤本はもう一言呟いて、電話を切った―




「清花先生… 私のことを… 覚えていらっしゃいました…」
「そのようだな」
嬉しさに涙ぐむ小鳩と、安心したような目をしたいおりょぎ…

「そろそろ教えてくれないか? なんでいきなり記憶が戻ったんだ?」
「……ああ」

一言呟いて… いおりょぎは話し始めた―



「琥珀から契約や、こいつの願いについては聞いたんだよな?」
「ああ」
「天界や地界については?」
「聞いてない」
「そうか… ならそこから始めるぞ」

「世界は一つだけじゃねぇ。 この人間界の他に、天界・地界・異界… その他にも色々な世界があるんだ。 そして、互いの世界は基本的に不可侵の掟を原則としている」
「不可侵?」
「ま、無闇に干渉しないってことだ。 だが、小鳩は他の世界の出来事…つまり本来ならば関わる筈の無かったことで、命を落としてしまった…」
「はい…」

「…下手に不可侵の掟を破れば、世界のバランスが崩れる… だが放っておけば、“どの世界にも属さない存在”である小鳩は、あらゆる世界のバランスを壊してしまう…」
「……」
「試練をクリアすることを代価として、小鳩を元の流れの中に戻す。
もし失敗しても… それを条件にして“小鳩”を消す。 それがあいつらの目論見だった」
「ふざけるな! そんな勝手な事…」
「許されるはずない…ってか? だが事実だ」
「……」

「ま、結果として小鳩は元の流れに戻れることになったわけだが… 下手に人々に記憶を残しておくと、どこかで不都合が生じるかもしれねぇ」


例えば… 何もかも忘れた小鳩と…よもぎ保育園での彼女の事を覚えている人間が偶然出会ってしまったら―


「だから記憶を消した…ってわけか」
「そういうことだ。 面倒事が起きないように監視するより、記憶を消した方が手っ取り早いからな。
だがあいつらは… 記憶が消されたことによって生じる違和感まで消し去ることにした」
「違和感を… 消す?」
「ああ。 小鳩は結構よもぎ保育園と深く関わったからな。 ただ消すんじゃ違和感が大きすぎる… そこで、違和感を無意識に抑えるように魔法をかけた…ってわけだ」
「そんな…」
「……」
「まあ… 藤本の場合は違和感が大きすぎて抑えきれなかったみたいだがな…」
「………」

まだ昼間だというのに、部屋が暗く感じる…

「だが… 藤本が記憶を取り戻して… 小鳩と再会し、小鳩も記憶を取り戻した」
(そういえば…)
あのコンペイトウのような物体は…こいつがもたらしたものなのだろうか…?
「小鳩の記憶まで戻ったから、さすがにあいつらも記憶を消したままにするより、戻した方がいいと思ったんだろう」
「……」
「そうだったんですか~」

暗い顔で何か考えている藤本と、感心したような声を出した小鳩―
藤本の顔に浮かぶ表情に気づいたいおりょぎは、強めの声を出した。


「ま、こんなもんで説明は終わりだな。 おっと、忘れるところだった」


そう言って、どこからか小さな箱を取り出した。

「土産だ」
「これって… よくいおりょぎさんが食べていたバームクーヘンですか!?」
「そうだ。 藤本と食え」
「いおりょぎさんは…」
「ちょっと用事があってな」
「そうですか~ 残念です~」

残念がる小鳩を一瞥して、いおりょぎは藤本に話しかけた―


「おい藤本、小鳩を幸せにしなかったら承知しねぇからな」
「分かっている」
(言われるまでもない… 小鳩は絶対に幸せにする…)


いおりょぎは答えを聞いて満足そうに笑うと、「じゃあな」と言って窓から外に出て行った―





(何でだ…?)
いおりょぎの話の中に、一つだけ引っかかった事があった。
(いくら俺たちの記憶が戻ったところで… 全員の記憶を戻す必要はないだろう…)

たった二人なのだから、放っておいても良いはずなのではないか?

(それにあいつ… 突然話を打ち切ったな…)
明らかに自分に問いつめられるのをさけていた…

そうしていおりょぎの言葉を思い出していくうちに… また一つ引っかかった。
(あれ…? そういえばさっきの台詞…)
まるで娘を嫁がせる父親のような… とそこまで考えて、藤本は突然顔を真っ赤にした。

「どうしたんですか? 藤本さん」
「何でもない…」

心配そうに顔を近づけてくる小鳩から逃げつつ、藤本は必死で考えを消し去ろうと努力する―

 が、一度意識してしまったことは… 簡単に振り払えそうもなかった―





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 ~後書き~
ふう… 久しぶりに書けた。
全体的にはシリアス調ですが、最後甘めにできて良かったです。
近頃忙しくて、更新する暇が無かったんですよね…
でも一日で書き終えましたよ。(構想は事前にありましたけど)
次回はですね… この話のメルヘン軍団バージョンを…
これまたいつになることやら…
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tag : こばと。 CLAMP 二次創作 小説

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性別は男。

・趣味はネットでの小説探し
・甘党で甘党で辛いものは苦手
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